このページをご覧いただいているのは、長く股関節あるいは膝関節の痛みに悩まれ、今後の治療について、さまざまな医療機関の情報を求められている方々やご家族の方ではないでしょうか。
私はこれまで2,000件以上の人工関節置換術の実績がありますが、左右両方の関節の変形が強い患者さんには、人工股関節置換術、人工膝関節置換術とも、両側同時の手術をお勧めしています。
昨年当院で人工股関節置換術(THA)を受けられたかたの25%=4人に1人の方が、そして人工膝関節置換術(TKA)を受けられた35%=3人に1人以上の方が、両側同時人工関節置換術を受けられました。
両側同時人工関節置換術のメリット
両側同時人工関節置換術をお勧めする理由は、患者さんに大きなメリットがあるからです。
- 入院期間の短縮
- リハビリ時間の短縮
- 入院費用の軽減
- 患者さんの精神的負担の軽減
などが挙げられます。
私は、真の低侵襲手術を心掛けています。真の低侵襲とは筋肉を一切切らない術式で侵襲をいかに少なくし、さらに手術時間、麻酔時間をなるべく短くすることだと考えています。
現在の人工股関節置換術の手術方法で最も低侵襲な手術方法であると思われる、関節包靭帯の一部のみしか切らない人工股関節置換術におけるテクニックを、全国より見学に来られるドクターにお伝えさせていただいています。(2019年度8件の見学実施 手術見学ブログ)
手術室の様子
手術時間
当院の両側同時人工股関節手術時間(30分~40分)×2
= 約1時間~1時間半
両側同時人工関節置換術を検討されているかたはどうぞ安心して、当院にご相談していただければと思います。
【執筆】塗山正宏 医師
世田谷人工関節・脊椎クリニック
日本整形外科学会認定整形外科専門医