Good Joint Life!
–人工関節とリハビリテーションのブログ–
第62回 「退院後はどのくらい歩いていいの?」
こんにちは。
世田谷人工関節・脊椎クリニック 理学療法士の星野です。
今回の患者様からの質問シリーズは、「退院後はどのくらい歩いていいの?」です。
股関節・膝関節人工関節置換術後の患者さんから
「どのくらい歩いていいですか?」
「たくさん歩いた方がいいですか?」
「痛くても歩いた方がいいですか?」
というような質問を受ける機会がよくあります。
なかなか距離や時間で、明確に「どのくらい」歩くべきなのかをお伝えすることは難しいです。
患者さんによって、術後の経過は違いますし、腫れや痛みの程度、関節の可動域、筋力などは異なります。
そのため、患者さんによって適度な距離や時間、頻度は変わります。
僕が患者さんにお伝えする「どのくらい」を判断する指標は、
・痛み
・腫れ
・疲れ
の3つです。
歩いた後や翌日、痛みや腫れが強くなるようなら、負荷が強すぎる可能性があるので、歩く距離や頻度を減らした方がいいのかもしれません。
そうでなければ、少しずつ歩く距離や頻度を増やしていく、というような調節が必要です。
勿論、多少筋肉痛のような痛みが出現することはよくあります。
そういった場合は、ストレッチ等でケアすることが重要となります。
しかし、日常生活に支障をきたすような痛みに関しては、歩く量の調節が必要な場合が多いでしょう。
入院中は調子が良くても、退院後に歩き過ぎると痛みや腫れが増強することもあります。
腫れが長引くと、痛みを引き起こしたり、関節の周りの組織を固くしてしまう原因になります。
そのため、歩く距離を調節したり、アイシングやストレッチ等でケアすることがすることがとても重要です。
退院後は、無理をせず、調子に合わせて歩く距離や頻度を増やしていきましょう。
本格的に寒くなって参りました。皆さんお体にお気をつけてお過ごしください。