Good Joint Life!
–人工関節とリハビリテーションのブログ–
第57回 患者さんの質問⑦ (術後の椅子の高さについて)
みなさんこんにちは。
世田谷人工関節・脊椎クリニック、リハビリテーション部 理学療法士の吉田です。
今回も患者様からよく聞かれる質問シリーズ第7弾!
「人工関節手術後の椅子の高さ」について書きたいと思います。
人工関節の手術後は、股関節・膝関節に関わらず、床に座ることが大変だったり、できなかったりすると思います。
また、ご自宅で生活するにあたり少しでも転倒・脱臼してしまうリスクを低くしたい!と皆さまお考えでしょう。
そのため手術を機に浴室でシャワー時に使用する椅子をご自宅にも導入される方が多くいらっしゃいます。
シャワー時だけでなく普段の生活も和式から洋式へ移行する方も中にはいらっしゃるかもしれません。
その際によく聞かれるのが「シャワー用の椅子の高さはどのくらいがいいの?」という疑問です。
椅子の高さは、おおよそ40cmをお勧めしています。
もちろん患者さまそれぞれ身長差があると思いますので、40cmはあくまで目安です。
椅子が低すぎると立ったり座ったりする際に股関節を深く曲げてしまうことになり、脱臼リスクへとつながります。
また股関節の可動域制限があると腰への負担が大きくなり、腰痛にもつながりやすくなります。
逆に高すぎると足裏が床にしっかりとつかないため、バランスが不安定となり転倒・転落リスクへとつながります。
写真のような、「シャワーチェア」という福祉用具があります。
シャワーチェアには、高さを調節できるものや、背もたれ・肘置きが付いているもの、折りたたみ式のものがあります。
また、一般的なホームセンターに置いてあるような浴室用の椅子を使用する事も一つの手段です。
と、色々書かせていただきましたが、椅子に関してはご自身で実際に座ってみて「ちょうどいい!」と思えるものがいいと思います。
40cm前後を目安に、座りやすい椅子に出会えるといいですね。
秋といえば、食欲の秋一択!な吉田でした。