Good Joint Life!
–人工関節とリハビリテーションのブログ–
第45回 患者さんの質問④(杖について)
皆様こんにちは、世田谷人工関節・脊椎クリニック、リハビリテーション部の理学療法士の生井です。
今回は患者様からよく聞かれる質問シリーズ第四弾、「手術後は杖を使ったほうが良いですか?」について書きたいと思います。
患者様からよく受ける質問の一つに、
『杖は必要ですか?』
というものがあります。
ズバリ、人工関節置換術後の患者様は杖が必要です!
その理由をいくつか説明していきます。
人工関節手術前の患者様は痛みや筋力が衰える為に、歩く事が難しくなってきます。
手術後に関節が新しくなったとはいえ、筋力は関節を取り替えても弱いままです。
その状態で歩く事により手術の時の傷や筋肉に負担がかかり、新たな痛みが出る、傷が腫れる等の症状が出るだけでなく、新しくなった人工関節のインプラントにも負担がかかり、人工関節インプラントの破損や周りの骨の骨折というようなトラブルが起きる可能性があります!
さらに手術前から痛みと筋力低下が原因で、歩く時に体が傾くなどの歩きにくさを感じている方も手術後は積極的に杖を使って下さい!!
歩く時の身体の傾きはリハビリテーションで改善する事が可能ですが、リハビリテーションを行なっている以外の時間も良い姿勢で歩く事が大切です。
筋力がまだ弱い術後の状態では良い姿勢で歩く事が難しいので、筋力が十分回復する3ヶ月くらいまでは杖を使って良い姿勢で歩いて下さい。
もちろんストレッチや筋力トレーニングも並行して行い、徐々に良い姿勢で歩くようにしていきます。
さらに杖を使うともう一点良い事があります。
それは他の関節や腰などの負担が軽くなるので、他の関節が痛くなる事を予防する事にも繋がるのです!!!
杖を使うと良い事だらけですね。
将来は魔法使いのような杖を使ってみたい生井でした。