Good Joint Life!
-人工関節とリハビリテーションのブログ-
第25回 人工関節置換術リハビリテーションの流れ②
世田谷人工関節・脊椎クリニック リハビリテーション部 理学療法士の生井です。
今回のブログは術前のリハビリテーション(入院時)についてです。
前回は手術前の身体機能検査から手術前のトレーニングを実施してもらい、なるべく良い状態で手術に臨むことが手術後の回復に繋がるということを書かせて頂きました。
今回は入院時のオリエンテーションについてです。
これから手術をする患者様に対して、手術前には入院中の生活や手術のことについていくつかのパンフレットをお渡ししております。
しかしそれだけでは患者様も不安なことが多いと思いますので、入院時にオリエンテーションを行い、不安などなるべくない状態で手術をしていただいております。
手術後いつから、どのようなリハビリテーションを行うのか、どのような状況で退院するかは患者様も気になるところだと思います。そのような疑問・質問に関して説明を行っていきます。
特に人工股関節置換術の患者様に関しては、手術後脱臼のリスクがありますので特に注意が必要です。そのため手術後の体の動かし方、注意する点などオリエンテーションも入念にやっていきます。
脱臼リスクに関しては様々な報告がありますが、特に手術間もない時期は脱臼のリスクが高くなります。最近では脊椎の可動性や動き方に問題があると脱臼リスクが高くなることが示されております(Esposito CI et al 2017)。
股関節だけでなく身体全体の可動性や動き方を良くして、脱臼リスクを減らしていきたいですね。
このことに関しても手術前からトレーニングを継続し、手術後もしっかりと動けるように頑張りましょう!